ASOBIFXでも度々取り上げる「バイアス」。
この”バイアス”は、人間の脳の仕組みの一部のようなもので、FXに限らず、マイナスなことを引き起こす一面もあるので、かなり注意が必要です。
ぜひ「自分は大丈夫」とは思わずに、どの程度対策をした方がいいか考えるきっかけにしてみてくださいね。
☆まえがき「FXトレードの成長」
FXトレードで「稼ぎたい」のは、誰でも同じ目的です。
そんなトレードで「成長」を目指すなら、以下を行うと思います。
・検証
・勉強
・手法を買う
・サロンに入る
ここで、「バイアス=思い込み」を考えてみましょう。
例えば、「英語を話せるようになりたいという目的」があったとして、「数学の勉強や検証」をしても、全く目的に近づきませんね。検証や練習が有効なのは、目的に合った手段限ります。これは誰でもわかりますね。
では「体重を増やしたいという目的」があったとして、「ダイエットをする」。これは目的に近づかないどころか、むしろ逆効果ですよね。
「検証」「勉強」でFXが成長するとは限らない。
「無理」というわけではないけど、検証と勉強を繰り返せばFXトレードが上達するかは、残念ながら直接的には関係がない。
むしろ、不要な手法や間違った知識を形成すれば「逆にもっと負けるようになる」ことだってある。そもそも、いつから検証や勉強をただ繰り返せばいいという「バイアス」がかかっていたのだろうか。
恐らくほとんどの人は「SNSの凄そうなトレーダー」の投稿を読んだと思われるが、そもそも彼らは9割以上偽物。本物だというエビデンスもろくに調べもしないまま、「お金出して購入した多いフォロワー」「自作自演の別アカウントとの絡み」なんてみてる人が多いと思う。ここは金融リテラシー以外にもネットリテラシーも必要になるので、「いかにそれっぽい図解やポエムが載ってるか」を見てしまえば簡単に騙されます。
そんな文献どころかフォロワーすら本物かもわからない偽トレーダーに「検証」「勉強」という言葉を植え付けられている人が多い。もちろん、繰り返すが無駄だとも言い切れない。でも、理解しなきゃいけないのは「検証や勉強をただ繰り返す日々が、トレード上達に繋がっているわけではない」ということです。
言い変えれば「勉強や検証でトレードが上達する!」というバイアスにかかっている状態で、負けたとしても、また勉強や検証すれば上達するという高度な危険バイアス状態とも言えます。むしろ”負けトレーダーとして成長”している可能性だってある。
検証とか勉強は概念のようなものだから、そういう単語を出しているうちはまだまだ経験不足のケースがほとんど。そんな人がこのサイトを見ても、全く改善にならないので、迷いこまないように僕はSNSでは図解やポエムや先出など極力やらないようにしています。ちゃんと見た人が「本物」だと見えるような情報であればいいな。
バイアス=思い込みと、FX。
「確証バイアス」というものがあります。全員誰しも持っている脳の仕組みで、「自分が既に考えている正解に沿って、都合の良い事のみを認識してしまう」という機能です。
例えば、”凄そうなトレーダー”をTwitterで見つけたとします。
「凄そうなトレーダー」とは、その人自身の所感ですから、そう思った瞬間からそのトレーダーには「凄い」というバイアスがかかります。そのトレーダーのフォロワーが多かったり、コメントがたくさん来てたり、図解をしてたり、トレード哲学を語っていたら「フォローする」と思います。これがまさに確証バイアスです。
実際FXは極めてブラックボックスなので、銀行口座と証券会社口座を完全開示しなければ、いくらでも画像の改ざんやデモトレードで騙せまるので究極「本物かどうかはほぼわからない」わけです。(もちろんそれは僕も証明のしようがありませんけどね。
つまり本当にすごいかどうかは「ほぼわからない」が正解なので、「”凄そう”というバイアスありきで収集した認識によって構築された錯覚が大半を占める」のがFXトレーダーにおける「凄さの正体」です。
人柄がよさそうだから、図解が見やすいからといって、すぐに信用するのはやめておきましょうね。
【有料級】FXバイアスチェックリスト
この手法/インジケーター/サロンが「勝てそう」(危険度:★★★★★)
トレーダーとして負けているなら、「勝てる方法」を判断することは当然難しい。勝てそうに見えるものが全然勝てないこともあるし、勝てそうに思えないことも勝てる方法かもしれない。自分の感覚ほどあてにならないものはないよね。
「検証します」(危険度:★★★★☆)
FXを始める前に、これまでどのような検証を行ってきましたか? 「検証」自体経験があまりないのであれば、「検証だとおもって行っている行為」はそもそも検証ですらない可能性があります。現にインジケーターや手法の検証は「カーブフィッティング」と呼ばれている過去の相場に沿わせるだけの無意味な行為というのは有名な話です。
「勝てるようになってきた」(危険度:★★★★★+★)
これは最も危険な兆候。勝てるようになってきたっていうセリフは、ほぼ100%の負けトレーダーに共通するんだけど、勝てるようになってきた印は「証拠金の伸び+長期間」です。プラス利確の回数ではない。例えば、1000万増えて1年生き残ったなら、勝てるようになってきたかもしれない。でも、1か月くらいで100万増やせたくらいだと、翌月くらいには大損くらってること間違いナシ。実際ほとんどのケースでは「勝てるようになってきたと思いたいだけ」である。
この人信じても良さそう!(危険度:★★★★☆)
誠実そう、優しそう、丁寧、親切、人気があるなど。怪しくなさそうだと人が思う事は大抵詐欺師には挨拶レベルで当然のワザ。この界隈において、怪しくなさそうなほど、怪しかったりする。だから、僕もあえて逆に自ら怪しそうな「異世界アラート」なんていってるしね。
フォロワー多い!このトレーダーを参考にしてみよう!(危険度:★★★★☆)
フォロワーはお金で買えます。
イイネ・リツイート多い!このトレーダーを参考にしてみよう!(危険度:★★★★☆)
イイネもリツイートもお金で買えます。
登録者・視聴回数多い!このトレーダーを参考にしてみよう!(危険度:★★★★☆)
登録者も再生人数もお金で買えます。
【スクショ画像】「生徒さんからこんな感想貰いました!」(危険度:★★★★★)
詐欺師トレーダーのよくある手段。第三者からの意見は通じやすい的なアレ。僕はそういう感想は日常でLINEやDMで多くいただいているので、そんな当たり前な日常を掲載しようと思わない。むしろ自分の胸にとっておきたい。こういうのを掲載してる人って、よほどそういう感想もらえないのか、自作してるかのどちらかだよね。だから、掲載してる方が逆に怪しいんだよね。
インジケーター・フィボナッチが効いた!!!(危険度:★★★★★)
本当に効いてるなら、次回も効くはずです。次回効かないなら、今回は効いたように見えるだけです。無駄ではないと思うけど、大事なのは効くかどうかより「効かないとしたらどういう理由か」という相対的な意見も確認すべきだと思います。フィボナッチが効いたと思う現象については「リバースダイバー」として定義してる建て玉現象がありますしね。
この通貨得意!(危険度:★★★★★)
本当に得意なら今頃1000万円以上はいってるんじゃないかな!
この通貨苦手!(危険度:★★★★★)
何度か負けたことがある通貨のことを苦手とかいうけれど、実際に大丈夫なのは「狙い通りに入れそうな通貨選び」であって、苦手な通貨を決めてしまうと、投資戦略の幅が狭くなります。
【図解】「こういう形を覚えておきましょう!」(危険度:★★★★★)
その形でまずいくら稼げたか、リアル口座で示してほしいですねw 基本的にFXにおけるのパターン図解とは、「それで勝てる」と思っている人を呼び寄せる負けトレーダー収集の役割しかありません。
以上!
トレーダー界隈で直接遊んでくださっている方々を除いて、僕は特に銀行口座や証券口座のログイン情報を皆さんに開示したことはない。
つまり、これを読んでいる方も「著者(春の雪)は本物のトレーダーかどうかは実際にわからない」はず。何が言いたいかと言えば、僕に対しても疑いをもってもらいたいし、僕以外のトレーダーにも等しく常に疑問や疑念はもってもらいたい。怪しくない、本物っぽいほど、逆に怪しい。(まぁそれでもデキる限り本当にトレードしているエビデンスを残すためにTwitterを使っているんだけどね)
さて。FXは確定では勝てません。
技術介入できる面もあるが、もちろん時の運にも左右される。僕は今は勝ててるけど、来年再来年勝てるかはわからないし、負けてしまっても当然というリスクでトレードをしています。それは構造的な問題もそうなのだけれど「僕程度の人間がこんな勝ち続けているなら、世界中の頭のいい人は絶対勝てるハズ」と思ってやまないからです。
そんなわけで、バイアスを働かせるのであればね、「検証や勉強会で安定して勝てるようになる!」っていう絵空事ではなく、「勝てたけど、これはたまたまだよな」と、兜の緒を締めるマイナスの思い込みの方がいいと思います。