テクニカル分析と呼ばれるチャート分析方法がある。
どんなテクニカル分析を使っているのか探してみると、レジスタンスラインやサポートラインと言う人も居れば、エリオット波動と言う人も居る。検索すればグランビルやライントレードなど、無数に種類が出てくるね。
さて、FXでは「長期的に勝っている人」がほとんどいない。裏を返せば、いるにはいる。でもそんなに多くない。ここ1~2年でFXを始めた人はあまりわからないと思うけど、有名なリアルトレーダーがある日突然いなくなることがこれまで何度もあった。それくらい、一瞬上手くいっても維持することが難しいからだ。
話を戻して、それほど難しいものなのに「なぜかテクニカル分析は無数に存在する」。これは、悪く言えばほとんど嘘であるし、よく言えば一瞬勝てたことは事実だとしても後にそれで溶かしているものだということ。なんだか、霊感商法とか、そんな話に似ているよね。FXトレーダーってスピリチュアル的なことに目覚める人多いし
前置きが長くなったけど、ずっと勝てる手法はFX存在しないなかで、僕自身がリアルトレードで取り入れている分析のひとつ「ヒゲ」についての記事となります。ぜひ参考までに。
「ヒゲ手法」のような記事では無いので、あくまで流れや波形の分析と複合的に使っていただく前提です。また、他の情報源が定かではないブログやトレーダーの適当な記事からヒゲの解釈を仕入れないようにしてください。
「ヒゲ」とは?
ヒゲは「ローソク足」の実体からはみ出た部分です。その名の通り「ヒゲ」です。
まずは実体から生えているもの、と覚えておけばOKです。
僕はヒゲ脱毛したんで、生えないんですけどね
「ヒゲ分析」解説の前に————。
ヒゲを利用した分析は、「③フィルター」に属します。
はじめての方読まれる方も居ると思うので、少し復習しておきましょうか。
①流れ
相場の流れを汲み取り、利確までのルートを考えます。
FXトレードはなぜかエントリー方法ばかり気にされる方が多いんだけど、よく考えて見ればトレードは「利確」したところがゴールです。つまり、どうやって利確するかが最も分析しておかなくてはいけない部分であって、極論を言えばロングかショート、どちらで入るかはぶっちゃけどっちでも良かったりすることもある。
さて、わかりやすく言えば、流れが上向きなのであれば「物理的に上がっている面積が大きい」わけですよね。
つまり上がっている相場では”まずは”ロングであれば長く取れるかもしれないし、ショートであれば短く利確しなくてはいけないという前提になるということ。シンプルだけど、これが最もゴールとなる「利確までのトレードライン」なのです。
強調した通り「まずは」なので、この分析を軸として、相対的にトレード分析を重ねていきます。
急に引き返したら流れが変わらない?って思うかもしれないけど、無論急に引き返すことはあるけど、それを読むことは誰にも不可能。もちろん注目の指標などで推測できる場面はあっても、急変動自体をリスクとするなら為替トレード自体の構造上、トレードを辞めるしかなく、手法の問題ではない。
②波形
株と違って、FXはお金が無くてもできる。知識が無くてももちろんできる。参入障壁が低すぎてリテラシーがない人がとても多い。騙された大賞とか見てるとFXトレーダーが毎年優勝してる気分になる。
さて、チャートと言うのはそもそも「上がる」という現象には少なくとも2つパターンがある。それは「買われて上がる」ことと「売りで入っている人が利確や損切りで上がること」だ。これは株をやっていれば意識して当然だったりする。
そんな波形の現状を「テーマトレンド」「リバースダイバー」「パラボラ」などの要素に分類して、僕は観測している。別にこの方法だから凄いのではなく、要は、どのような方法で何を分析しているか明白ならそれでOKだと思うわけです。詳細は書ききれないので他の記事などを確認してください。
流れも波形も、分析としては「オカルト」ではなく、物理的に「ちゃんと起きていることを見る」手段です。
③その他の分析方法で「フィルタリング」
通貨強弱やVIX、指標もそうだし、僕の使用しているダイバーもそうで、その他の分析で【①流れ+②波形】を更に詳細分析していきます。
————例えばだけど、オカルトな分析(エリオット波動やグランビルやインジケーター分析やライントレード)なども、もし起用するならフィルターとしてかな。俺は不要だから使わないけどね。
オカルトじゃねぇからって思う人が居るなら、研究した論文、実際にそれで長期的に利益を出しているエビデンス(エリオット波動ならエリオット波動での)、使用者が本当に勝っているエビデンスは最低限抑えておくといいと思う。で、無いと思うから。簡単に言えば、その手法を全世界中が使ったとしたら人類全員勝てるのか、勝てるとしてそのお金はどこから錬成されるのか。考えれば簡単な話。
———閑話休題、ヒゲはこの「フィルター」に分類します。要は、ヒゲを使ってロングかショートを決めるわけではなく、今まさにエントリーする前に、より十分その方向でいいのか考えるプラスワンとして用います。
「ヒゲ分析」で読み取ること、探すもの
ヒゲから読み取るのは、相場の異変・転機の予兆です。
あくまで「予兆」です。パチンコで「チャンス!」「キリちゃん、カモネギ!」と出ても全くチャンスじゃない様に、確定演出のようなものだとは思わないことが大事です。
さて、すごくカンタンに説明すると「めっちゃ長いヒゲ」を探してください、という話です。
めちゃくちゃ長いヒゲがある場合、以下のようなケースが考えられます。
・長いヒゲに見えるけど特に意味はない。
・マーケット開始時間などで出来高が集中したとき。
・指標後に出来高が集中した時。
・なんらか相場に関係する異変が起きた時。
網羅しているわけではないですが、大事なのは異変がわかるかもしれないし、意味がないかもしれないし、どちらの意味でも取れるようにしておくことですね。
「長いヒゲ」を実際の相場で見る
例えば、上記の局面です。長いヒゲが見つかりましたか?
▲この位置ですね。
長いヒゲに見える場面はとても多いんです。なので、意味がない場合が多いけれど、逆に言えば「節目となる局面」には多く出現します。
「オカルトだから意味がないものは使わないのでは?」と思うかもしれませんが、ヒゲ自体には物理的に「意味はあります」。
▲まず探すべき、長いヒゲですが、形成される経過を見てみましょうか。
▲陽線&ヒゲが形成されるまでのフローです。1本のローソク足の中にもストーリーがありますね。
一度安値までグッと下がったものの、確定されるまでに押し上げています。つまり、「グッと下がった力よりも上がる力が強かった」という実際の現象がひげの正体なのです。
繰り返しますが、チャートは無機質に動くことが多いので、ヒゲがついても意味の無い動きで上下しただけの場合もあるので、長いひげがあったらチャンスということではない。
▲先ほどのチャートをも打ち度見てみると、このヒゲがあった部分で「強く押し上げた」可能性と、「今後上がる可能性」を読み取れます。
【超有料級】トレード戦略
ここからは、実際の相場と、他の分析を混ぜたケース集をご紹介。
あくまでわかりやすくピックアップしているだけなので、実際はもっと多く組み合わせる必要があるので、部分的なものとしてご覧ください。マジ使えると思います。
流れ×ヒゲ
流れがやや上向きの局面で、下に大きくヒゲをつけた場面。
流れ一致局面としてロングを狙うなら、こうした上昇圧力が目に見えた部分でエントリーするのは理に適っているかもしれないね。
ダイバー×ヒゲ
ダイバー通知後、隣のローソク足で大き目なヒゲを確認。
上ヒゲなので下げ圧力を示唆したもの。隣だから有効とか、何本先までは有効とかそういうことではなく、ダイバーと複合的に組み合わせて、ヒゲの位置からショートしてもよかったかもしれない。過去のダイバーも大いに役に立つ、というのはこのあたりも含まれます。
流れ×ダイバー×ヒゲ
流れが強く下向きなのでどこかでショートで入りたい場面。大きく上にヒゲをつけた個所は十分ショート入りを考えられる局面だ。
ショートで入った場合に次は『どこで利確するか』も難しいところ。そこで『ダイバー』だ。↓
上記矢印の個所でダイバー通知。ここで一旦利確するのは大正解。
流れが下なので、ここでダイバー後にロングを持つのは少し怖いところでもあるので、利確用として用いるととても役立つ場面だね!
あくまで複合的にみていこう!
以上!
トレードの勝ち負けってなんだろうな。
どんな本読んでも勝ちとか負けって現象ないんだぜ。自分が増えた時や減ったときにそういう言葉が出るんだろうけど、そもそもそんな現象ないのであれば「勝つ方法」も「負ける方法」もないから考え自体がバイアスなんじゃないかなって。
————もっとも大事なことは、「再入金しないようにすること」。週末や年末など、為替相場には区切りも多くあるので、しっかり勝ち負けって言う私的な勘違いは整理して、翌週、翌年に向けてしっかり体制を作っていきましょ!
ロスカットは資金とロット対比がおかしいから起きるものだし、爆益は資金量が多いからできるものだし、そういったトレード手法と関係ないところもしっかり区別していくことがリアルトレードでは重要です。偽トレーダーやデモトレーダーは資金に対するリスクが無いから、その辺全然言及がないだけなので、結論、トレード方法だけに資金は任せないようにしていこう。