一問一答の「STUDYシリーズ」、今回は為替相場を個人で動かすことは可能か?をまとめていきます。
相場界隈は99%詐欺師か商材屋、もしくは一時的にお金が増えた初心者が都合のいい解釈を発信しています。今回は「テクニカル分析が為替相場で有効かどうか」を検証した論文を紹介します。
あなたいつもテクニカル分析じゃ勝てないって言ってるよね
うん。でも初心者は全く耳を傾けてくれないんだよね。だから今回は外部の研究論文を引用する形で紹介として記事を書いてみるよ!
A.テクニカル分析は「予測能力がない」
今回は、筑波大学院の研究論文「為替相場におけるテクニカル分析の有効性の検証」から引用させていただき、内容をご紹介します。
結論、テクニカル分析は「予測能力がない」という内容です。一定の条件で有効性自体の仮説はあるようですが収束するのは手数料以上の利益は出せないという結果に。つまり一般的なトレーダが妄想する「勝ち」みたいなものにはテクニカル分析は有効とは言えない。
🔷移動平均線
🔷ボリンジャーバンド
🔷MACD
🔷グランビルの法則
🔷ダウ理論
🔷酒田五法
🔷一目均衡表
🔷etc…
目的の設定
研究方法
検証方法
筑波大学院の研究論文「為替相場におけるテクニカル分析の有効性の検証」の研究方法に対して、Z検定を用いて検証を行っています。
Z検定は、あるデータが母集団の平均とどれだけ離れているかを標準化して判定する統計的手法ですね。
具体的には:
- 母集団の平均(μ)と標準偏差(σ)が既知
- データ(x)を標準化して Z値 = (x – μ) / σ を算出
- この Z値から確率(P値)を求め、有意水準と比較
この結果、データが偶然では説明できない(=統計的に有意な)差があるかどうかを判断するもの。
ここからは筆者の考察だよ
なぜ検証方法が「z検定」なのか
たとえば、あなたが新しいダイエット方法を考案したとします。
このダイエット方法が「本当に効果があるのか」それとも「単なる偶然の結果なのか」を科学的に証明したいときに使うもののひとつ、と思ってもらえればOK!
移動平均線を使って取引すると利益が出たとしても、それが「本当に実力なのか、それとも単なる運なのか」を判断する必要があるね。 これは宝くじで「特別な予想方法」を使って当たったとしても、それが本当に予想方法のおかげなのか、単なる偶然なのかを考えるようなものです。
わかりやすく整理すると、、
A:無作為に取引した場合
B:移動平均を活用して取引した場合
2つのパターンを膨大な量計測したうえで、比較。違いが出れば「移動平均線のおかげ」と仮説段階で関連付けることができるわけです。
結果
「移動平均線を使った取引の結果は、ランダム(無作為)な取引と統計的に見て変わらない」
つまり:
- 移動平均線を使っても
- サルがランダムに取引しても
- ほぼ同じような結果になる
という結果に。
適当に売買したり、コイントスで売り買いを決めるのと大差ないということだね
最後に溶かすやん? あれたまたま増えたりすることがあるけど、手法やツールのおかげじゃなくて、運がよかっただけだから一気に負けだすのは当然なんだけど、今回は学術的にMA視点で差が出なかったことがよくわかったね
こういう有用な研究論文もっと広まるといいんだけどね
しゃーないよ。こういう難しい数字とか分布の話になると、途端に読まなくなったり考えなくなるのが初心者の傾向だから…
こういう素晴らしい文献があったらまた紹介するようにするね