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【誰も教えてくれない】為替相場は操作可能か?

一問一答の「STUDYシリーズ」、今回は為替相場を個人で動かすことは可能か?をまとめていきます。

相場界隈は99%詐欺師か商材屋、もしくは一時的にお金が増えた初心者が都合のいい解釈を発信しています。中でも「介入」のようなワードはよく見るので、この記事では「個人が操作可能かどうか」をまとめました。

操作可能なら億じゃなくて「兆」稼ぎたいよな

いいから働け

目次

編集長

認定テクニカルアナリスト(CMTA®) Certified Member of The Nippon Technical Analysts Association . FXと株のトレーダー。「ASOBIFX」編集長。証券会社主催単独セミナーなど多数登壇。公式LINE登録者2000人、Disicord登録者3000人。

A. 「操作できません。」

個人で為替相場を操作することは「出来ません。

詳しく言えば、原理上はできるが実質的には非常に困難です。

理論上、為替相場可能な金額を考える。

理論的・学術的な観点から為替市場の仕組みについて考えます。


為替市場の1日の取引高は約6.6兆ドル(2022年の統計)で、ドル円は全体の約13-17%を占めています。つまり、1日約1兆ドル程度の取引が行われています。

ドル円市場の流動性の構造から計算するとオーダーブックの一般的な深さは以下。

各価格帯(0.01円刻み)に存在する注文量:

第1層(ベストビッド/オファー):約3000万〜5000万ドル

第2層:約2000万〜4000万ドル

第3層:約1500万〜3000万ドル

第4層以降:徐々に減少


ーー
上記を元に「0.1円動かす場合」の具体的な計算例を考えます。

3番目の0.01円:約3000万ドル …という具合に10層分

最初の0.01円を動かすのに:約4000万ドル

次の0.01円:約3500万ドル

合計:約3億〜4億ドル程度
(4000万+3500万+3000万+…)×10層(1層が0.01円なので10層=0.1円)

外的要因を考える。

さらに、オーダーブックに影響が出て価格が大きく動いた場合は、後から来る要因も発生します

そのほかの要因
  • マーケットインパクト(大量注文による価格への追加的影響)
  • 他のトレーダーの反応的な行動
  • 市場の流動性状況


これらを考慮すると、確実に0.1円動かすには、理論値の1.5〜2倍程度の取引量が必要となる可能性があり、結果として数億ドル規模となります。あくまで机上の空論であって、理論上は、というだけの話ですが計算はこのような感じになる。これはその時のプライスやマーケット環境で当然変動するものです。

数億ドルあれば「個人でも動かせるのか?」


よく自分がエントリーしたときに限って価格が逆走するように思うことがトレーダーにはよくあります。

ということで「自分のエントリー=個人が価格に干渉することがあるのか?」をまとめます。

ロット大きく張った瞬間に逆走してロスカするんだが

ロスカしたあと戻ってくるまでがセットな?

数億張ったら相場動かせる?

約3億〜4億ドル程度あれば相場が理論上は動かせる。では、その金額を「FX証券会社」に入れた場合どうだろう?

答えは「価格は動かない」です。


このサイトを読んでいる人はご存じだと思いますが、FXには「A-book」「B-book」という2種類の口座タイプが存在します。


詳しくは割愛しますが、インターバンクへ注文が送られるタイプのFX事業者を「A-book」と呼び、その注文は世界へと旅立っている(※イメージ)。

しかし、B-bookは皆さんの注文がそこから世界へ旅立つことはない。みんなの負けた分だけ「B-book」の会社が儲かるだけ。それだけではなくその資金が世界へ流れていないということはつまり「理論上、為替を動かすことのできる約3億〜4億ドル程度を賭けても相場に影響はでない。」のです。

B-bookは顧客が勝ったらもちろんその資金を払う必要があるのでリスクも大きいですが、その時こそ伝家の宝刀「口座凍結」なのです。勝ちすぎたやつは停止にすればいい。

日本の証券会社はA?B?

日本の証券会社は、ほぼすべてB-bookです。ちなみに僕の知人は勝っている最中に口座凍結くらいました。「海外口座は危ない」というデマを流しているのは日本の証券会社です。

もちろん海外が安全なんていうつもりはなく、「比較的安全な証券会社」を使うことができることであって、そこに日本とか海外はありません。ちなみにどこの証券会社がいいかは2000万円くらい稼いでから考えればOK。税制も累進課税となるので、初心者のうちはぶっちゃけどこでもいいと思う。

個人がインターバンク市場へアクセスは可能?

最後にインターバンク市場への直接アクセスを考えると、個人投資家にとって実質的には非常に困難ということがわかります。

主な理由:

  1. 参入要件が厳しい
  • 最低取引額:通常1000万ドル〜
  • 必要な与信枠:数億ドル規模
  • 厳格な審査(財務状況、取引実績等)
  • コンプライアンス体制の整備が必要
  1. プライムブローカレッジ(PB)契約の壁
  • 通常は機関投資家のみが対象
  • 大手投資銀行との契約が必要
  • 年間数億円規模の取引手数料が発生
  • 数十億円規模の預託金が必要
  1. 現実的な代替手段:
  • 大規模なファンドを設立
  • 投資運用業の登録
  • 信託銀行等を通じた間接取引
  • 機関投資家としての体制構築

つまり、個人として直接参入するのは現実的ではなく、法人化して機関投資家としての体制を整えるのが一般的なアプローチとなります。

まとめ

というわけで個人が相場を操作することは、ほぼ無理だな

「信頼のある筋からの情報」とか「この後こっちに動く系の投稿」はやっぱり詐欺師か商材屋ばっかりだ

それだけじゃなくて、手法とかインジケーターとか水平線とかエリオット波動とか、なんかいろいろあるけど、それらも価格に影響を与えないのがハッキリわかるぜ

そだね こうしてちゃんと勉強すると相場がもっと楽しくなるね

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