FX為替相場は、プロでも正確に読めないもの。
しかし、トレードする以上、相場を分析する必要があるのも事実。個人投資家FXトレーダーは、インジケーターや各々の手法やトレード理論を駆使して立ち回る。そして、現状長期的には、ほとんどのトレーダーが負けている。それ自体がすべて悪いわけではないと思うけど、その前に「相場を分析していないのではないか」という点はどうだろうか。
インジケーターや手法やトレード理論を確認するあまり「相場の分析」を全く行っていない人が多い。
この記事では、まず考えないといけないFXチャート分析について、解説します。
相場分析とは「相場を分析すること」。
文字通り、「相場」の分析を行うことが相場分析です。
しかし、やっかいなことにFX界隈は「負けトレーダー・短期的にプラスになっただけのトレーダー・偽物トレーダー」が多すぎて、どれもインジケーターや独自手法やツールやトレード理論など、いかにもらしい数字を添えれば勝てそうに見えるうえに「同調する心理」で、大多数がみんなインジケーターや手法を使ってしまうことから「それが正しい」というバイアスがかかる。
例えば、僕はもう長い間、全部ではないにしろトレードの収益を、絶妙な先出(先出トレードではなく、リアルタイムに自分がエントリーしている証拠)も添えながら続けてきているのだけど、
・インジケーター(オシレーター)
・パターン(ヘッド&ショルダーなど)
・水平線などのオブジェクト
・他時間足の使用
・ニュースサイトの政治経済の考察
↑これらは一切使っていない。
今月は+1158万着地。損切り0回。 pic.twitter.com/U7LxNp5FmX
— 春の雪|HARUNOYUKI (@harunoyukifx) December 30, 2021
では、何をしてるのかと言えば、相場の分析をしているだけです。
チャート詳細も晒しているし、自分用に作った補助程度に使っているダイバー(異世界アラート)も、要望に応えて配信もしてるし、使い方は誰でも見れるようにしてるし、なんならこのサイトそのものが普段僕がどうやっているのかということをまとめているサイトです。
負けているトレーダーの「分析」。
例えばこのような画面で相場分析をするとします。
インジケーターは、すべて、チャート本体から計算されているものですので、最新の情報はすべてローソク足に集まっています。それだけではなく、余分な計算式も入っているのでインジケーターは、実は正確な情報かも怪しい。
負けてるトレーダーの視点
負けているトレーダーは、インジケーターやツールに集中するあまり、このような視点になっていることが多い。
百歩譲って、インジケーターの分析とはいえても、これでは「相場は分析していない」んです。口説きたい異性が居たとして、本人の好みを知ろうとせずに、人気ランキングだけみてプレゼントを決めるようなもの。大事なのはランキングなどの加工されたデータではなく、本人の趣味嗜好なんでね。
ローソク足から得られる情報を置き去りに、インジケーターの二次情報を得ても、勝てなくて当たり前。
相場分析できてる人の視点
上記の画像はさっきまでの画像からツールを取り除いたもの。相場を分析するという事は「チャート本体」を分析する事です。
負けトレーダー、一時的にプラスになったから勝ったと思い込んでる負けトレーダー、偽トレーダーは専門性が低いのでインジケーターやツールでしか相場をみることができませんが、本来はこれは正しい事。
インジケーターがないと何も見えてない不安な気になるかもしれませんが、では、「インジケーターの内部計算式をいえる?」って話で、それすらわかっていないなら、その表示された罫線が何を指しているのかもわからない。つまり「不安」の正体はただの気分と言えます。
初心者や負けトレーダーは「相場に一番近い形」で選んだり調整するけど、それは負けたらまた調整するだけの「カーブフィット」呼ばれる初心者の行動です。まず相場を分析するには「相場本体から得られる情報」をキャッチアップすることから始めましょう。
相場分析の重要さを考える。
僕は相場を「波形(=波)」「流れ」「テーマトレンド」「パラボラ」「リバースダイバー」の5つの観点で複合的に見ている。で、この記事では、最も原始的な「波形(=波)」についての記事になります。言い換えれば、入門編のような記事です。
まず、テーマトレンドとパラボラとリバースダイバーは造語です。といっても作りたかったわけではなく、ちゃんとテクニカルアナリスト協会に入会して、トレード理論を日本の物だけでなく、海外サイトもグーグルで翻訳して突き詰めた上で最終的にはド定番「ダウ理論」に本質のすべてが詰まっていることを認識しました。
が、話はそんなに短絡的ではなくて、「ダウ理論」そのものに弱点が多くある点が気に留まりました。
ダウ理論の優れた点。
ダウ理論は、高値/底値の切り上げ、切り下げでチャートの方向性を読む。
これ自体はハッキリ言って「全トレード理論」の中で、唯一最強に本質を突いた理論であると思います。エリオット波動もハーモニックパターンもグランビルもプライスアクションも、足元にも及ばない。
理由は、確定した情報で完結という理論自体の特性にあり、これが優れている。
他の理論やパターンの類ももちろん確定した部分を参照しつつも「で、この先はこうなるだろう」という未来予測まで入っているものが多い。繰り返すが、チャートの予想はプロでもできないし、トレード理論で読めるものではない。
海外旅行者がエリオット波動で旅行先を決めてると思っているのかね。
ダウ理論のロジック弱点を考える。
しかし、ダウ理論には明確に弱点が存在する。
それは「高値と底値を使う事」にある。どういうことかと言えば、為替レートは証券会社ごとに価格が違う。価格が違えば、波形まで違うということ。だから例えば「高値更新」というロジックが証券会社ごとに更新したか異なる場合があるということ。
上記の画像は、同じドル円の4時間足。価格も波形もヒゲも違います。
こういうことも知らずに反転とかレジサポとか、フィボナッチリトレースメントとか、水平線の引き方とか。負けてるトレーダーからすると「スゲェ!」ですが、勝っている方からすると「あらら。汗」という感じです。
ダウ理論も、優れているものの、例に漏れず、こうした「価格差」は致命傷となる。だから、そのまま使えないので、使っていません。しかし、本質自体の「確定した情報で完結する判断」というエッセンスはキーになる。だから、分解して再構築したものが「テーマトレンド」であり、それを補うものがリバースダイバーやパラボラなんです。
ここまでのまとめ
「確定した情報で完結できる判断」が極限まで要素分解した相場分析方法です。次のページでは、その土台になる「確定したローソク足」から得られる情報をまとめました。